始めまして、杏子と申します。
私は、幼稚園に通う頃から
人には見えないものが見えていた。
だけど三歳~四歳の頃だもの、
私だけが見えるんじゃなくて、
みんな、お友達もみ~んな見えているものだと思っていた。
幼稚園に行くようになり、園内のお部屋の片隅や園庭、
ホール等、至るところにウヨウヨいる怖い顔のお婆さんや、
動物達に、怖くて泣き叫ぶ私。
一日中、毎日怖くて泣いていた。
幼稚園の先生から母親に
「お子さんは少し他の子と違うから、精神科でみてもらうように」と、
言われたらしく母親は泣いていた。
母親が一日中付き添いで幼稚園にきても、泣いてばかり
母親も「この子は頭がおかしいかもしれない」と
かなりショックを受けたらしく、母親は泣きながら私を、
大病院の精神科へ連れていかれた。
だって、顔が半分の血だらけの人や、
グチャグチャの犬か猫か?
解らない何かがいたら普通「泣かない?怖くない?」
何だろうか
精神科で頭にベタベタの液体みたいなのをつけて、
心電図の頭バージョンみたいな?
沢山の吸盤つきの線を頭につけられたのを
覚えている(当時多分五歳くらい)
一時間位なのかしら?
カーテンで囲われたベッドに寝ていた。
看護婦さんに、動かないでね!
ねんねしててね…そう言われたのも覚えている。
今考えると、あれは脳波?をとったのかもしれない。
結果は、何処も以上なし!とのことだった。
母親のすんごい笑顔とホッとした顔を今でも忘れない。
それはそうよね「この子は頭がおかしいかも」と
思いながら泣く泣く精神科へ、連れて言ったんだものね。
私自身が母親になり、私の母親の気持ちが痛いくらいわかる。
結局私は周りからは泣いてばかりいる
泣き虫な女の子と思われながら、
幼稚園~小学校を過ごして卒業した。
中学生になり、周りが何となく見えるようになった。
類は友を呼ぶ、言葉通り何となく霊が見える子達が、
何となくあつまり「もしかしてあなた霊が見えるんじゃない?」
なんて聞かれたり、聞いたり
霊感があるもの同士が不思議と集まった。
それからは、私だけじゃないんだ!
と安心して、霊に対して恐怖感がなくなった。
あれから数年、成人して私も結婚し母になった。
毎日毎日が子供と楽しく過ごしていたのだが、困ったことが起きた。
子供が、見えてはいけない物が見えることを、知ってしまった。
一人しかいないのに「○○くんにもおかしね」とか、
言うようになり、何人かで遊ぶような
私の目の前には、○○くんや、○○ちゃんがいた。
でもこの子達は見えてはいけない子達だった。
義母は「この子はおかしなことバッカリ言って
頭がおかしいかもしれないわ」と
昔聞き覚えがある台詞を聞いた。
ただ、子供が良かったのは私が霊感があるから、
私が怖がらなければ、子供も普通にやり過ごせること。
「あ~あそこに○いるね~♪」と子供が言えば
私も「あらほんとね~♪」みたいな感じだから、
子供は泣きじゃくったり、怖がったりはしなかった。
どちらかと言えば、子供からしたら、
お母さんと二人だけの秘密♪
位に思えていたのかもしれないしれない。
だから私は子供を精神科へは連れていかなかった。
見えるのはお母さんとだけの秘密ね!
と言いながら育てた。
そんな子供も中学生、類は友を呼ぶ!
本人は本人なりに、霊感がある友達と仲良くなっていた。
良いのか悪いのかはわからないが、
一人きり秘密を抱いて過ごすよりは良いと私は思う。
霊感って人により違うのよね!
ただ、霊が見えるだけ・霊と会話が出来る
人のオーラが見える・人のこれから先や過去が見える
人の体の不調がわかる。
その他諸々…
そのうち私は、人の過去未来が知りたくないのに見えてしまう。
霊と会話が出来る、人のオーラが見える、
人の体の不調がわかる。など…
こんな能力は、私だって欲しくは無かった。
でも良く言えば、私の個性!
困ってる人がいたら、ヤッパリ助けたい。
知らんぷりは出来ない…だからいつも相談事が、集まってくる。
大体は私の能力があることを知ってる人から。
そうか、こんな嫌な能力も人助けにもなるんだなと、
思えるようになった。
世の中には、私以外にもきっとこんな持たなくても良かった
能力を持たれながら、切なく生きている方々が沢山いるのだと私は思う。
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